うたたねゲーミング

ゲームのことを不定期に書く。たぶん。

【積みゲー消化日記】マーセナリーズブレイズ 黎明の双竜

 

今回遊んだゲームの紹介

今回遊んだのは『マーセナリーズブレイズ 黎明の双竜』。

Steam版で2021年に購入してたみたい。

ジャンルはタクティカルシミュレーションRPG

マス目上に区切られたフィールドで敵味方が順番に行動して戦闘する人気のシステム。

FFタクティクスとかファイーエブレムとかファミコンウォーズとか、各々でなにかしら思い出すシリーズがあるんじゃないかな?

 

舞台は中世ファンタジー。主人公は傭兵部隊隊長元貴族。定番。

シナリオも「汚職の蔓延る王国で黒幕の陰謀を打ち砕く!」という王道。

 

システム面としては使用可能キャラクターが8名。物語の進行に応じて順次加入。

ジョブチェンジシステムもあって、各キャラクターごとに中級ランクのジョブが2つ、派生する形で上級ランクのジョブが2つずつの計4種類存在する。

当然スキル振りによるアビリティ取得もある。

高さや機動力、背後攻撃といったこのジャンルあるあるのシステムもしっかり押さえてある。

行動は素早さ順とかではなくて、味方/敵サイドを交互に行うシステム。

 

ステージはメインストーリーで22面。そのうち8面以降は2ルートに分岐する。

サブステージが17面。レベル上げが出来たり強力な装備品が入手できる。

エンディングをひとつ迎えるとさらに強力なアイテムが入手可能なEXステージが4面開放。

そしてEXもクリアするとやりこみステージが10面開放されるというシステムだ。

感想

よかった。

良クオリティの良ボリューム。満足。

やはり王道や定番には人に好まれる理由がある。

 

良かった点

▷起伏が少なくクセのないストーリー

 王道で定番の舞台設定から繰り出される、どストレートな英雄譚。

 やたら複雑な厨二感あふれる用語や寒いネタなどが一切挟まることがない。

 最初から最後まで期待値の範疇を上にも下にも逸れることなく物語が進行した。

 

▷戦闘バランスの取れたキャラクター陣

 こういったゲームではどうしてもキャラクターごとに性能の差が出やすい。

 特に相手にダメージを与える役割のキャラクターが便利で、「便利だから使う→経験値が集中する→他のキャラクターとの差が大きくなる」という悪循環が生まれがちだ。

 しかし今作ではそれぞれのキャラクターにしっかりと役割があり、また回復や補助魔法の使用にも経験値が与えられるため、殴り屋と後衛の差が大きくならないようになっている。

▷スキル振り直しの気軽さ

 今作では「ジョブチェンジ」「スキル振り」といった定番の機能があるが、転職は何度でも可能、スキルの振り直しも店売りのアイテムで何度でも可能という非常に親切な設計で、キャラクターの育成において気軽に試行錯誤が行えた。

▷各面におけるレベルデザインの適切さ

 それぞれのステージがちょうどいい難易度だった。

 異常に難しくもなく、ぬるすぎることもなく、しかし無計画に突っ込むと負けてしまう。

 少し装備やスキルを整えて頑張ればクリアに手が届くちょうどいいラインだった。

 

▷「魔法品」というランダム要素

 今作ではランダムに能力値の増減や特殊効果のついた「魔法品」と呼ばれる装備品を敵ドロップから入手することができ、これらは他の装備品と合成することで、特殊効果を引き継ぐことができる。

 これにより「レベルを上げて一番いい装備を買う」というシンプルで退屈になりがちなキャラクターの強化手段にランダム要素が加わり、ただレベルを上げてお金を稼ぐための手段だったサブステージに「もしかしたら強力な魔法品が落ちるかも」というワクワクを持たせられている。

気になった点

▶全体を通しての薄味感

 良かった点にて「起伏がない」ということを挙げたが、驚きや感動が少なかったのも事実だ。

 ストーリーにしてもシステムにしても初めて見るような物事はなく、「まあそうだよね」「そうなるよね」という相槌を打っていたら終わっていた、という感覚がある。

 

▶基礎スキルポイントの固定

 良かった点にて「スキルポイントの振り直しが何度でも可能」と書いたが、ひとつ問題点が残る。

 それは途中加入キャラクターはすでにスキルポイントが割り振られた状態であり、振り直しアイテムを使用しても加入時点で割り振られたスキルポイントはリセット出来ないという点だ。

 これにより、例えば上級ランクのジョブに転職して「広範囲に火の玉を降らせる呪文」を獲得したとしても、初級ランクの「一箇所に火の玉を降らせる呪文」を加入時点で習得していた場合はこの呪文習得に消費されたスキルポイントは戻らない。

 後半になるにつれ有用なスキルは限られてくるため、出来れば初級ジョブの弱い呪文にはスキルポイントを使いたくないのだが、こればかりは融通が効かない。

 

▶クリアに至るまでの選択肢の少なさ

 ゲーム紹介にステージ数を記載したが、今作はメイン22+サブ17+やりこみ14面。

 まず一度エンディングを迎えるまでやりこみ14面はプレイできない。

 サブステージの17面はストーリー進行度に応じて開放される。基本的にはメインステージを1つクリアするごとに1面開放される。

 そしてサブ17面も初回クリア時の報酬が大きいだけで、二度目以降は経験値+お金がわずかに得られて、魔法品のドロップが期待できる程度である。

 つまり、その進行度ごとにプレイする価値のあるステージが「次のメインストーリーの面」と「最後に開放されたサブステージ」しかないのである。

 いくら魔法品ドロップのワクワク感があるとはいえ、次のメインステージをクリアするまで稼ぎのために1つのステージを繰り返すというのは楽しいことではなかった。

 せめて進行度ごとに「クエスト」や「依頼」のようなタスクを導入したり、キャラクターを掘り下げるサブストーリーをプレイ可能にすれば、プレイの幅も広がるのではないかと思った。

 キャラクターのジョブチェンジに必要なアイテムが店売りなのはもったいないじゃないか。

まとめ

 王道っていいよね。「お前もかよ」ではなく「おっ君もそうかい」みたいに趣味の合う人を見つけた気分になる。なるか…?

 若干の物足りなさはあるけど、これ定価で¥2,200のゲームなんでね。コスパで考えたら良い買い物ですぜ。

開発元の「ライドオン」って会社はあんまり知らなかったんだけど、ガラケー向けゲームを多くリリースしてて、この「マーセナリーズ」シリーズも実はガラケー時代から脈々と続いてきた伝統あるタイトルらしい。

というか勇者のくせになまいきだとか「不思議の国の冒険酒場」作ってるところだったわ!ワシ知らんかった!これは恥ずかしい!

この作品の後も「マーセナリーズ」シリーズは1作リリースされていて、偶然にも最新作「マーセナリーズラメント 銀狼と巫女を廻る七つ」が来月発売らしい。¥2,200で。

 

積みゲー減らそうと思ってたのに…増えるじゃないか…^^

[↓今作]

[次回作]

[最新作はまだSteamに載ってなかった…]