うたたねゲーミング

ゲームのことを不定期に書く。たぶん。

【積みゲー消化日記】2021年7月 4本

まえがき

俺は最近、積みゲーを驚異的な速さで消化している。

積みゲーとは『買ったはいいが何らかの理由によりプレイされることなく放置されているゲーム』のことを指す。

自己都合で積み上げたのに「消化」とはなんたる言い草かとゲームの神様に怒られてしまいそうだが、それでも眼前にそびえ立つ山の高さとそこから生ずる義務感に駆られたプレイは「消化」と言うほかあるまい。

 

なぜこれまで積みゲーを増やす専門だった俺が突然消化マンと化したのかというと、理由は至って単純で「無職」になったからである。

そんなことはどうでもいいので、早速消化した積みゲーたちの感想を書く。

Empire of Sin

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1920年禁酒法時代のシカゴを舞台にしたマフィアのシミュレーションゲーム

プレイヤーは最初に複数人のボスから一人を選択し、そのボスの率いるマフィア勢力の拡大を目標にプレイをすすめる。

敵対する勢力のシマを奪う戦闘はFFTAでおなじみのターン制タクティカルコンバット。

奪ったシマで裏酒場や醸造所を営んで金を稼いで、各拠点の設備投資に充てたり新たな構成員を雇ったりするという行動が取れる。

既存のゲームに例えるならKOEIの太閤立志伝Vにものすごく近い。ボリュームはあちらのほうが格段に上だけど、世界観やBGMでは区別できてるからヨシ!

攻略法が見えてくると高給取りの超強力構成員を雇って、給料日までに敵拠点を潰しまくって略奪した金で支払いを行うという自転車操業プレイが続き、戦闘もスナイパーライフルを持った構成員を大量に並べて、スタート位置から開幕射撃で敵を複数人倒すという長篠の戦いじみたワンパターン戦法で片付いてしまうが、まあそこは仕様の穴を見つけてしまった俺が悪いということで。

雇用可能なキャラクターすべてが名前付きの固有キャラクターで個別ストーリーがあるのが良かった。

でも定価¥4100はちょっと高いかな~。まだ発売からそこまで経ってなくてセールにも限度があると思うので、バンドルとかに入ってるのを見たら選べばいいかも。(俺は40%OFFで購入)

聖剣伝説

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言わずと知れた名作シリーズのリメイク作品。

スク○エニは往年の名作にUNKOを塗りつけるようなリメイク商法で知られており、とくに『2』のリメイクにあたる『聖剣伝説2 SECRET of MANA』は全米が泣き喚く作品としてあまりにも有名だ。

そんな悪逆無道の限りを尽くしてきたクズ○エニなので、正直『3』のリメイクは買わないつもりだったのだが、発売から一年経ってもレビューが好評なことに加え、「女の子のパンツが見える」という悪魔の囁きの唆されて気づけば購入していた。

結果としては大満足。美少女のパンツよりでちでち喋るようじょが可愛かった。

主人公の一人である「シャルロット」は身体的成長が遅い15歳のエルフという設定だが、どう見てもウザカワ系ようじょ。

どんけつアタックのときに叫ぶ「でっちぃ~~~!!!!」がとてもかわいい。

クラスチェンジのときに見せる小憎たらしいドヤ顔もかわいい。

なのに選べる6人の主人公のうちに人気投票では最下位らしい。納得できないでち。

システムは3DアクションADVになるのかな。原作が見下ろし2Dだったからそこまで激しい立体的な動きはないけれど、空中の敵に対してジャンプ攻撃という要素が増えている。

終盤はザコ敵が硬くなったり味方AIがクソアホだったりでちょっとグダつく区間もあるが、レベルを上げたり適切な強化呪文を使ったりすることですんなり進めるいいバランス。

6人のキャラクターから主人公一人と仲間二人を選んでストーリーを展開させ、それぞれのキャラクターごとに異なるストーリー展開や会話パターンが生まれるから、理論上6周楽しめることになる。

定価¥6578は国内大手メーカー価格だな~って感じだけど、セールではしっかり値引きされるので、¥4000切るくらいのタイミングで買えばコスパ抜群の作品。

 

VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action

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言わずと知れた名作。知らないなら買え。

舞台は政治や警察が腐敗しきった街のバー「VA-11 Hall-A」。

バー協会より「VA-11」地区の「Hall-A」として認可を受けたバーだから、並べて読んで「ヴァルハラ」。オッシャレ~

プレイヤーはバーテンダーの「ジル」(27♀)となり、多種多様な客の話を聞きつつ、注文を受けたカクテルを提供する。というゲームデザイン。完全にADVゲーム。タイトルの「バーテンダーアクション」は大嘘である。

まあこれだけならタダの酒作りシミュレーターなんだけど、今作はとにかくテキストのアクが濃い

キャピキャピした美少女ADVの雰囲気や大人の洒落たBARな雰囲気は一切無く、裏社会で生きる人間や腐敗に疲れきった警察が愚痴を言いたい放題こぼしてくる。

主人公のジルも客に引けを取らないやさぐれガールで、酒にタバコに失恋に…とにかく世の中の自称メンヘラどもとは比べ物にならない。

発売直後にクリアはしてたんだけど、あの頃は日本語がついてなかったし俺の英語力も未熟だったから、内容をほとんど理解できていなかった。

今回は公式和文付きで初プレイ+ED回収でプレイしたけど、やっぱり濃いゲームだった。

とてもアクが濃いテキストなので、人を選ぶかもしれない。"シモ"の話がとくに多いため、ギャルゲー的なものを期待すると大きな肩透かしを食らうかもしれない。

あと客によって話のテーマは違うが、サラリーマン男女ペアと配信ガールの客のテキストはクソおもしろくなかった。あそこいる?(問題提起) いらない(断定)

でも定価¥1500は安いと思う。晩酌のオトモにプレイすれば一週間は遊べるボリューム。

今作はベネズエラのインディースタジオの制作。プレイすれば分かるけど、ところどころのセンスは「これ作ったの日本人だろ」と思わせるレベルで、こちらのサブカル文化への造詣を感じさせる。

 脱線するけど、犯罪と汚職にまみれたこのゲームの舞台ってベネズエラだよなぁ…

Moonligter

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 これまた有名なインディー作品。

舞台は突如現れたダンジョンから持ち帰った物品で交易を行うことで栄えた村。

プレイヤーは雑貨店の店主として、ダンジョンへ「仕入れ作業」に出かけるというゲームデザインだ。

ダンジョンは入るたびに内部が再生成される「ローグライク」とか「不思議のダンジョン」とか言われる形態で、戦闘はテンポの早いアクションで行われる。

無事に持ち帰ったアイテムは自分で値段を決めて店に並べる。開店ボタンを押せばモブ客たちがゾロゾロと店内に入り、適正価格であれば商品を購入してくれる、という流れだ。

適正価格はアイテムごとに固定で、販売に成功した価格や客の反応はノートに記録される。

ダンジョン探索を行い、得たアイテムを販売、稼いだ金と素材で装備を強化、より難度の高いダンジョンへ、という王道を往くハック&スラッシュ。ダンジョンは全部で4つとラスボス戦闘で構成されていてボリュームはやや控えめ。クリアまでのプレイ時間は20時間弱だった。

良いところを挙げるならゲームのコンセプトグラフィック

ローグライクダンジョンと店舗経営を組み合わせるなんてアイデア、面白いに決まってる。これだけでホームランだ。

そしてグラフィック。言うことなし。上記のコンセプトにこの絵を見せられちゃったら、そりゃもう買うしかない。テクニカルノックアウト。俺のセコンドからタオルが投げ込まれた。

 

ただいろんなところにボリューム不足は感じた。

ダンジョンの数(四個)はインディー作品としては適正に思えるが、装備の段階分けも4つしかないのはレベルデザインの調整が荒い。

いちおうバリエーションは武器種5種類と防具が軽中重の3種類で幅があったが、段階分けの奥行きが無いために、装備を揃えなければダンジョン攻略が非常に困難、揃えてしまうと非常にイージーというなんとも大味な調整だった。

それぞれの武器に攻撃力特化ルートと属性ダメージ特化ルートもあったが、そもそも4段階の中で攻撃力or属性を選ぶほか選択肢が無いために、「このボスは火属性に弱いからこの武器で行こう」みたいなプレイができず、ただ挑むダンジョンに適正段階の武器で攻撃力特化か属性特化を選ぶのみであった。

せっかくアイテムが豊富に出るんだから、せめてレベルは8段階欲しい。

敵ごとに弱点を設定して対応する属性で殴るとダメージ追加みたいな要素も欲しかった。

 

また雑貨店経営についても、「拾ってきたアイテムを売る」「依頼を受けたアイテムを拾ってくる」のみであり、ダンジョン以外から仕入れたり加工したりという機能は存在しない。

アイテム販売数によって適正価格が±10%変動する要素もあったが、基準価格は固定のため、相場を大きく動かすような要素もない。

ダンジョンで拾ってきた不要なアイテムを基準価格でただ置くだけの作業になってしまうのは非常に残念なところだった。

 

そしてレベルデザインと雑貨店経営の雑な合わせ技一本として、ゲーム内のインフレがギンギンに決まっていた。

武器の攻撃力・防具の防御力・所要通貨のインフレがとにかく激しいのに、例えば在庫を絞って需要が上がったところに高価格で売って金を稼ぐというような経営テクは一切ないために、ワンパターンの作業となってしまうのだ。

よって後半は無心でダンジョンに繰り返し飛び込み、持ち帰ったアイテムを思考停止で基準価格で販売し、稼いだ7桁の代金で武器(防具三箇所もそれぞれ7桁価格)を強化して次のダンジョンへGOという非常に作業じみたものになってしまった。

店舗や倉庫の拡張もできるけど、あんまり必要なかった。

定価¥2050は決して高いとは思わないし、このゲームだけを見れば十分に遊べるんだけど…

 

だけど…

 

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『ルセッティア ~アイテム屋のはじめ方~』っていう超スーパー上位互換な作品がすでに10年前に出てるんすよ!

絵やグラフィックはちょっと古い同人っぽいけど、戦闘も店舗経営も圧倒的にボリューミー。定価イチキュッパ。これを経験しちゃうとMoonligterが物足りなく感じちゃう。

 

Moonligterはインディーの名作として知られる作品で、頻繁にセールされてたりバンドルに含まれてたりするから、格安で手に入ったならプレイするといいと思うよ。

買え!オススメ!とまではあんま言えない。

おわりに

いかがでしたか?(クソサイト)

いざプレイを始めてみればハマって一気に終わらせちゃうんだけど、始めるまでがなかなか難しいのよね~…。重い腰が上がらん。

今回プレイした4作品はライブラリのなかでも優等生なほうで、積みゲーのなかには『ちょっと触ったけどクソ面白くなかったヤツ』とか『なんで買ったかよく覚えてねえヤツ』が大量に紛れ込んでる。

どこまでをプレイして、どこからを切り捨てるのかを判断することも積みゲー供養のひとつかもしれない。

こうして書き物として自分のプレイ体験を出力・発信・共有するのは積みゲー消化のモチベ維持に欠かせないことにも気づいた。

現在ライブラリのゲームは約300本。(無料で手に入ったクソゲー・セット販売でついてきたクソゲーは消した。)そのうちクリア済みが 64本。明確なクリアが存在しないオンラインゲームが約40本程度あって、それらを除けばだいたい64/260でクリア率25%。

ホラゲーは苦手だからハロウィンセールで積みゲーが増えることはないだろうけど、クリスマスセールまでにクリア率30%は超えたい。

がんばれ、俺。